COMPETITIVE BALANCE TAX

MLBのぜいたく税とは?2026年の基準額と計算機

ぜいたく税(正式には競争均衡税、Competitive Balance Tax=CBT)は、年俸総額が基準額を超えた球団に課される税金です。MLBにはNBAのようなサラリーキャップがなく、使いすぎを抑える仕組みはこの税だけです。2026年の基準額は2億4,400万ドルです。

2026年の4本のライン

基準額

2億4,400万ドル

超えた分に20〜50%

+2,000万ドル

2億6,400万ドル

上乗せ12%

+4,000万ドル

2億8,400万ドル

上乗せ42.5〜45%・ドラフト罰則

+6,000万ドル

3億400万ドル

上乗せ60%

税率のしくみ

税額は「基準額を超えた分 × 基本の税率」に、超えた額に応じた上乗せを足して決まります。基本の税率は、何年続けて超えたかで上がります。

基本の税率(超えた分すべてにかかる)

初めて(または前年に下回った)20%
2年連続30%
3年以上連続50%

上乗せ(超えた額のうち、その範囲の部分にかかる)

2,000万ドル〜4,000万ドルの部分12%
4,000万ドル〜6,000万ドルの部分42.5%(初回)/45%(連続)
6,000万ドル超の部分60%

3年以上連続で超えた球団が基準額を6,000万ドル以上オーバーすると、その先の1ドルごとに50%+60%=110%の税がかかります。1ドル使うたびに1.1ドルの税を払う計算です。この最高税率の段はメッツのオーナーの名前から「コーエン税」とも呼ばれます。

また、基準額を4,000万ドル以上オーバーすると、翌年のドラフトで最上位の1巡目指名が10個下がります(上位6位以内の指名なら、2番目に高い指名が下がる)。

一度でも基準額を下回る年があれば、連続年数はリセットされ、翌年また超えても「初めて」の税率に戻ります。

ぜいたく税 計算機(2026年)

2026年の各球団の値を入れる:

基準額を 5,600万ドル 超えています

  • 基準額超過分 × 20%(初めて(または前年に下回った))$11,200,000
  • 上乗せ: 超過額のうち 2,000万ドル〜4,000万ドル の部分 × 12%$2,400,000
  • 上乗せ: 超過額のうち 4,000万ドル〜6,000万ドル の部分 × 42.5%$6,800,000

ぜいたく税の合計2,040万ドル

基準額を4,000万ドル以上超えているため、ドラフトの最上位1巡目指名が10個下がります。

計算式は、2025年にぜいたく税を払った9球団のうち8球団で、AP通信が報じた請求額と1ドル単位で一致することを確かめています(レッドソックスだけ7万5,000ドルずれており、理由は確認できていません)。

2025年にぜいたく税を払った9球団(確定)

2025年の基準額は2億4,100万ドル。9球団の合計はおよそ4億264万ドルで、ドジャースの1球団だけで4割を超えます。

球団ぜいたく税対象の年俸総額ぜいたく税
ドジャース$417,341,608$169,375,768
メッツ$346,670,456$91,637,501
ヤンキース$319,522,564$61,774,820
フィリーズ$314,329,912$56,062,903
ブルージェイズ$286,135,551$13,609,719
パドレス$270,351,396$6,992,447
レッドソックス$248,859,139$1,496,828
アストロズ$245,991,459$1,497,438
レンジャーズ$241,380,966$190,483

AP通信が報じた確定額。支払い期限は翌年1月21日。

出典: CBS Sports(AP通信の報道を引用)「Dodgers rack up record-smashing $169 million luxury tax bill」(2025年12月)

集めた税金はどこへ行く?

最初の350万ドルは選手の福利厚生に、残りの半分は選手の年金(退職口座)に、もう半分はぜいたく税を払わなかった球団に分配されます。

このぜいたく税は、現行の労使協定が切れる2026年12月で仕組みごと見直しの対象です。MLBは代わりにサラリーキャップを提案しています。詳しくは労使協定のページへ。